お手入れ方法について

まだ首元がさみしい日々は続いていますが暦の上ではすでに春。
さすがにアウターはそろそろしまおうかというところ。
衣替えの準備を少しずつ始めています。
そこで今日は、tsutaeの巻物のお手入れ方法についてお伝えいたします。

その前に、まずは素材のことから。
tsutaeでは作品制作の際、主に残糸を使用しています。
残糸とは紡績工場の残り糸であり、成分表示が明確にされていないものが多くあります。基本的には素材100%のものを、自分の目と手の感触、制作の経験をもとに選び、使用していますが、常に新しい糸との出会いによって制作が始まりますので、どうしても糸の変化を予測し得ない部分があります。
その点を時に利用し「面白み」として作品のポイントにしたり、時にコントロールし、いわゆる「整った」作品に仕立てています。
どちらも意思の通った作品であり、生まれるべくして生まれた形です。
しかしながら、その予測し得ない部分により、お洗濯方法によってはお客様自身が予期せぬ、望まぬ変化が起こってしまうこともありえます。
ご購入頂いたときの風合い、形状を長く楽しんでいただくために、以下の方法を参考になさってください。
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〜ウール、シルク、カシミヤの作品について〜

・お洗濯はワンシーズンに1回、季節の変わり目に一度していただければ大丈夫です。
・なるべく手洗いをお勧めしています。洗濯機で洗うと、過度な刺激が加わり縮みが起こりやすくなります。
・30~35度程度のぬるま湯に中性洗剤を適量溶かし、10分ほど浸してください。
※洗剤のパッケージに適量が記されているので、そちらを参考にしてください。
・その後2~3回やさしく押し洗い、または振り洗いをし、上記と同じぬるま湯ですすぎます。
・柔軟剤はお好みでご利用ください。
・脱水せずにそのまま物干し竿などに干してください。シワがなく綺麗に乾きます。
・脱水機にかけた場合はシワができやすくなるので、当て布の上からスチームアイロンをかけ、シワを取り、形を整えてから干してください。
※綿使用の作品は2~3分ほど脱水機にかけてあげると乾きやすくなります。
・シーズンオフの際は湿気をとり、防虫剤とともにお休みさせてあげてください。ジップロックに入れておくのもお勧めです。

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上記の行程は推奨しているものではありますが、「こうしなくちゃいけない」ものではありません。
使ってくださる方が思うように使ってくださることが一番だと思っています。
大切に扱っていただけることはもちろん嬉しいのですが、お仕事から帰って、お出かけから帰ってきて、ご自宅で、リラックスできる場所で、ソファーに、椅子に、ベットの上に、ポイッてしてもらえることも嬉しいことです。
tsutaeの作品がそれぞれの方の日常にある。
そのことが嬉しい。
ですので、気張ったりせずにお願いしますね。
自分で洗うことが不安、という方はお洗濯を承りますので、contactよりご連絡ください。

末長くご愛用いただけますように。