青山展、始まります。

いつかは青山で展示会をしてみたい。
たくさんのブランド、アパレルショップひしめく街で、自分の表現をしてみたい。
そして、道行く人たちの目にはどう映るのか。
それが、どんな道になっていくのか。
ただただ、やってみたいという気持ちだけがありました。
そして、やるならこんな場所で、と思っていたギャラリーが今回の会場です。
路面でガラス張りの空間。
近隣にはたくさんのお店。
道行く人たちの目に必ず入るであろうロケーション。
挑戦するにはもってこいのギャラリーでした。
そしてこの場所は10年以上前、僕が初めてギャラリーという空間を、ギャラリーとして認識した場所でもあります。
ものづくりをする人、何かの手段によって自己表現をする人がそれを外に向けて発表する場、というような認識だったと思います。

これまで、吉祥寺や渋谷で主に展示会を行なってきました。
それはホームタウンであり、仲間たちのいる場所であり、自分の場所、と思える街でした。
しかし青山はそんなことはなく、何度行っても、いつ行っても、誰かの街でした。
でも、ずっと気になる街でした。
だから、青山で展示会をしたいと思いました。

独立が決まった3年前、同時に今回の青山展の開催を決めました。
タイミングを見計らったかのように実ったご縁でした。
そうしてようやく、あっという間に当日を迎えます。
作品製作だけでなく、やろうと思ったことは全部やりました。
什器を作って、作品を掛ける棒を探しまくりました。
作品を、想いを伝えるためにはどんな言葉がいいのか、
嘘のないように、言葉を何度も何度も考えました。
ハイエースにたくさんのやりたいことを詰め込んで搬入しました。
それでも、設営が終わったいまでも、やり切れているかどうか気になって落ち着きません。

ちゃんとそこに熱はあるのか。

僕の熱狂は表現できているのか。

そして、その熱は人を巻き込み、めまぐるしい変化を起こすような熱、ではなく、
作品を見る人、触れる人によって、それぞれの「何か」を感じてもらえるような、
話しかけるような熱で在れているのか。

3年前に目指した場所が、明日から始まる。

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  9月20日(木)〜25日(火)

  個展「日々の布」 
  会場:ギャラリーコンセプト21
          東京都港区北青山3-15-16     
             03-3406-0466
  時間:11:00~19:00 (最終日〜17:00)